成年後見申立の自署はひらがなでもOK?

札幌の相続ふれあいサロンの司法書士行政書士・成田浩史です。

 現在受任中の成年後見申立てで少々問題が生じていました。それは被後見人となる方にお身内が全くいらっしゃらないことから、この方自身が申立人になる「本人申立て」の形式を採ることになったのですが、その際何点かの書類にご本人の自署が必要になります。

 ところがこの方が入居されている施設長さん曰く、最近はご自身のお名前を漢字で署名することが難しくなっており施設関係の書類にもひらがなで自署して頂いているとのことでした。  

 基本的にこのような申立関係の書類の署名は全て漢字で記入されています。そのためひらがなでの署名を認めてくれるかを家庭裁判所に問い合わせしてみました。すると、「ひらがなでも大丈夫です。」とのご回答が。いや~助かりました。もし漢字のみの署名しか認めないということであればこの方の成年後見申立てができなくなってしまいますから。

 今回のように漢字での署名が少々難しいというケースは今後もそれなりに出てくるのではないかと思います。家庭裁判所も常に認めてくれるわけではないかもしれませんが、成年後見申立ての本質を考えれば寛容に捉えてくれているのでしょう。