「介護経験者同士」の共感:自宅介護の大変さと疲れ
札幌の相続ふれあいサロンの司法書士・成田浩史です。
先日当事務所においてあるお客様から某案件についてご相談を受けました。ご相談そのものは恙なく終了したのですが、その後お互いの親に関する介護の話題になりました。
その方の御母堂様が認知症となってしまい今は施設探しをしており大変な思いをしているとのことでした。実は私の母も父他界後にまもなく認知症になってしまい、今は要介護度4の状態で昨年からグループホームに入居しています。
特に話題となったのは自宅介護の大変さです。私も母の様子がおかしくなって以来同居するようにして数年間自宅介護をしましたが、 正直「大変」程度の言葉では表現できないほどの負担となり私自身気が狂いそうになっていました。 特にグループホーム入居の直近1年ほど前には一人ではほぼ何もできなくなっており、例えば鍋の空焚きからはじまり、トイレに異物を流してしまい修理が必要になること(しかも夜)等は1度や2度ではありませんでした。気分転換で飲みに行っても「(母が)また何かやらかしているのではないか」と家のことが気になり、あまりリラックスもできない状態だったのが本音です。
このお客様も私と同様のご苦労をされているらしく、お互いに「いや~本当に大変ですよね」と共感し合っていました。こと介護に関しては「実際に介護をしている人」と「そうでない人」の間ではたとえ親族といえども相当な温度差があるのが実情です。この「介護の大変さ」だけは実際に経験されている人にしか分からないと断言していいと思います。それだけに介護業界で働かれている皆様には私としては文字通り「感謝」の念しかありません。